The History of Sound & Recording

1968年A-20

本格的なHi-Fi用国産ステレオカセットテープデッキ
1960年代の日本は、『もはや戦後ではない』の言葉に象徴される高度成長期。音楽業界では、日本とアメリカで大ヒットしたのが坂本九の「上を向いて歩こう」(英語名:SUKIYAKI)や、ビートルズも来日の大フィーバーが記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。

当時、ハイファイオーディオの録音は、オープンリールが主流でしたが、大卒初任給がおよそ3万円(※1)に対し、オープンリールデッキは、10万円という非常に高価なオーディオ機器でした。
そこで、ティアックの創業者谷勝馬は、「オーディオ機器を、より買いやすい値段で世の中へ広めたい」という思いから、業務用機器で培った磁気テープ技術を活かし、本格的なHi-Fi用国産ステレオカセットテープデッキ『A-20』を開発し、3万5千円で販売。一般家庭にもオーディオ機器が普及し、人々の生活に音楽が寄り添うライフスタイル実現への一役を担いました。
※1出典:厚生労働省の賃金構造基本統計調査

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